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2006.04.09

言葉を捨てろ

どうも今、「言葉を捨てろ」というメッセージが来ている気がします。

きっかけは、先日見た映画「ククーシュカ」。
ソ連とフィンランドが戦争をしていた時、戦場になっていた
北極圏のラップランドが舞台です。
どちらもワケありのフィンランド人とロシア人の男2人が、
ラップランドの原住民であるサーミ人のアンニという女性に
助けられ、3人の奇妙な共同生活が始まります。

3人とも母国語が違うので、お互いに相手の言うことはほぼ理解
できません。
それでもみんなよくしゃべり、それぞれの言うことが全くかみあって
いないのに、相手の言葉を自分に都合よく解釈します。

言葉が通じなくても男と女は惹かれ合い、男同士の間には緊張が
走ります。
愛と生と死という人生でもっとも重要なもののどれにも、言葉での
コミュニケーションが介在することなしに物語が進行していきます。

言葉以外のコミュニケーションということを考えているうちに、
去年行ったダイアログ・イン・ザ・ダークというイベントのことも
思い出しました。
全く光の入らない完璧な暗闇の中を、盲人の方をガイドとして
探検するのですが、視覚が使えないことで他の感覚がとても鋭く
なるという体験をしました。
暗闇でワインを飲むと、いつもは気づかない発酵臭を感じたり、
甘さを強く感じたりします。
音のする方角や距離に敏感になって、普段意識していない音の
奥行きを感じるようになります。
触覚も同じで、視覚に頼れない分、触れたものの温度や湿度、
質感が普段以上に気になるなるようになります。

言葉や視覚はとても便利な道具なので、ついそれだけに頼って
しまいがちですが、同じ日本語を話していても、自分の伝えたい
ことを相手がまったく違うふうに解釈していたり、心配な様子に
見えても本人は全く元気だったりということはありませんか。

コーチングをやっていると、言葉を介するコミュニケーション
というのが前面に出てきがちですが、言葉だけに頼りすぎると、
他の感覚で相手をとらえるのが難しくなることもあるのかもしれ
ません。

言葉や見た目がYesと言っていても、本音はNoのこともあるかも
しれないし、逆もまたしかりです。
相手に対してなんとなく違和感を感じるときは、普段意識していない
感覚で相手のことを感じてみるのもおもしろいかもしれません。

一体何を書いているんだか、よくわからなくなってきました

まあ、完全に言葉を捨ててしまったらコーチングも成立しなく
なってしまうかもしれないですが(笑)、時には言葉を捨てることも
意味がありそうです。

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Posted at 11:26 | 学ぶこと | COM(4) | TB(0) |